あれは4年前、
平成の終わり。
双極性障害のうつ状態が再発し、
人生2度目の
休職→退職をした頃だった。
初めて休職したときは
優しかった人も、
2度目となると厳しくなった。
「非常識」「人間性が低い」
「教えるのはこれで最後」
「太ったね。体重何キロあるの?」
悪意の有無に関わらず
さまざまな言葉が
剣のように、針のように
私を突き刺した。
ショックのあまり
過呼吸を起こし、
「死にそうだ!」と
思うこともあった。
当時、無職の私は
本を買うことに
正直抵抗があった。
かといって、
周りに悪く言われたまま
じっとしているのも嫌だったから、
図書館に通った。
一度に20冊借り、
指がちぎれそうになりながらも
マイバックに入れて
家に持ち帰り読んだ。
1週間では
一字一句読みきれないため、
興味があるところだけ
拾って読んだ。
最初の頃は
薄くて大きい、イラスト中心の
メンタル疾患の本を借りた。
その後、メンタル疾患から
合理的配慮やソーシャルスキル、
ビジネスマナー、人間関係……と
読書の幅を広げていった。
いわゆる「固め読み」である。
いつの間にか
白い紙に黒い文字だらけの本も
読めるくらい回復してきた。
借りた本に直接
マーカーは引けないけれど、
本当に興味をもったところは
コピーを取り、
そのコピーに
マーカーを引き、
メモをした。
わからないことや
興味をもったことは
病院やカウンセリングで
訊いたり話したりした。
主治医や精神保健福祉士の方が
当時の私に合った
的確なフィードバックをくださり、
本当にありがたかった。
その後、再就職し
自分でも本を
買いやすくなった。
とくに今から3年前、
樺沢先生の
『ストレスフリー超大全』と
出会ってからは、
樺沢先生の著書を
次々買っては
「固め読み」した。
すると
インプットの質・量ともに
爆上がりし、
遊びも仕事も
たいへん充実した。
苦手な人とは距離をとり、
好きな人、大切な人とは
より長い時間を
過ごせるようにもなった。
『読書脳』の「おわりに」には、
樺沢先生が読書術について書いた
「本当の理由」が載っている。
「病気に治す方法を
1人でも多くの人に
知っていただくためには、
読書を習慣にする人を増やし、
日本人の読書量を
増やすしかないのです。」
この部分が
私の治療の傍らに
常に読書があったことを
思い出させてくれた。
また『読書脳』の内容が、
これまでの私の読書経験
(とくに無職の頃、
図書館でたくさん本を借りて
読書した経験)
にOKを出してくれた......
そんな気がした。
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